ゴシップ・ガーデン
次の日の放課後、
裏庭で、
ぼんやりバラを眺めていた。
まだまだ満開ってくらい
咲いてるけど、
枯れてる花も
よく目立つようになった。
花盛りの時期が
過ぎていく。
ヒオカ先生は、
職員会議と、
明日の授業の準備があるからと、
バラに水だけあげると
早々に切り上げて
会議に向かった。
あたしも帰って勉強するって
言葉少なく先生に告げたけど、
どうしても
すんなり帰る気がしなくて、
でも、どこにも
行くところもなくて、
ただただ、ぼうっと
バラを眺めていた。
ウザいほど陽気なサックスが
気に障る。
演奏してる人には
罪はないんだけど。
父からの誕生日プレゼントは、
買ってもらったまま、
まだ紙袋から出していない。
『結婚するんだ』
父は、
あのカフェで、
サプライズのケーキの前で、
あたしに宣言した。
照れくさそうに、
とっても嬉しそうに。
その笑顔が、
幸せそうな目じりのシワが、
あたしには
とても残酷だった。
裏庭で、
ぼんやりバラを眺めていた。
まだまだ満開ってくらい
咲いてるけど、
枯れてる花も
よく目立つようになった。
花盛りの時期が
過ぎていく。
ヒオカ先生は、
職員会議と、
明日の授業の準備があるからと、
バラに水だけあげると
早々に切り上げて
会議に向かった。
あたしも帰って勉強するって
言葉少なく先生に告げたけど、
どうしても
すんなり帰る気がしなくて、
でも、どこにも
行くところもなくて、
ただただ、ぼうっと
バラを眺めていた。
ウザいほど陽気なサックスが
気に障る。
演奏してる人には
罪はないんだけど。
父からの誕生日プレゼントは、
買ってもらったまま、
まだ紙袋から出していない。
『結婚するんだ』
父は、
あのカフェで、
サプライズのケーキの前で、
あたしに宣言した。
照れくさそうに、
とっても嬉しそうに。
その笑顔が、
幸せそうな目じりのシワが、
あたしには
とても残酷だった。