ゴシップ・ガーデン
校庭から聞こえる部活の声とかが、
あたしの理性を正させる、
そんな感じ。


きっと先生は、
もっとそんな感じ。




人の声が聞こえた。


誰かがこっちに近づいてくる気配。



今日はほとんど話せてないのに…

あいさつもそこそこで
その場を離れる。



我ながら、風のように潔く。








『実は最近イイな♪って感じの
オトコができたんだ♪』




休み時間、
千早から来たメールに
ドキッとした。


あたしは教科書を立てて
ケータイ隠しつつ返信した。



『へ〜、どんな人?!』


『おんなじクラスの子♪♪』



昔からあたしたちは
何でも話し合ってきた。


千早に隠しごとしたことない。


でもなんとなく、

ヒオカ先生とキスしたことは
言えないままでいた。



別に隠してる訳じゃないけど、
ただ今までのあたしには、
そういう話題がなかったから。


気恥ずかしくって
どんな顔していいか
わかんなかったから。



それに、
ヒオカ先生との二人だけの秘密ってのを

ちょっと守っておきたい気もしてた。



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