ゴシップ・ガーデン
相変わらず面倒見のいい千夏姉。

あの頃のあたしは
千夏姉にずいぶん助けられた。


改めて感謝の気持ちで
いっぱいになる。




「シーナちゃ〜ん、元気ィ?」


あちこちでだいぶ飲まされたのか、
すっかり出来上がった友吾兄が、

友人たちを引き連れて
あたしと千夏姉のとこに合流した。


あ、なんとなく見覚えある友人たちと、
…ヒオカ先生も一緒だ。


あの可愛い女の人はいない。



「友吾、しっかりしろ」

あきれ顔のヒオカ先生が、
ふらつく友吾兄の腕を
つかんで支えてる。



「だぁいじょうぶだってぇ、修平〜。
あ、シーナちゃん、
修平んとこの生徒なんだって?」


友吾兄、ろれつまわってないけど…。


「うん」



「どう?イイせんせぇしてる?

修平せんせぇ真面目すぎて
イジメられてない?」


陽気な友吾兄は、
ヒオカ先生の頭をパンパン叩いた。


笑い上戸な友吾兄と
苦笑いのヒオカ先生につられて、
あたしも笑いながら首を振った。


困り顔のヒオカ先生って
嫌いじゃないな。

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