センセイとわたし
となつみが手を伸ばす。

でも間に合わなかった。

「きゃぁぁぁぁ」

下に落ちていく。

気がつくとわたしは雪の上に寝ていた。

「ここ・・どこ?」

立ち上がろうとしたとき

「いたっ・・・」

足首がいたかった。

「ねんざかな・・・。」

ここどこかもしらないし誰もいなかった。

ただ雪と雪が降ってる世界だった。

人が歩いた形もない。

怖くなった。

何時間待っても誰も来ない。

涙が出てきた。

脳裏に先生の言葉がよみがえってきた。

「守ってやる。」

その言葉が出てきた。

センセイ?

センセイが来てくれるかもしれない。

「センセイー!」

「センセーイー!」

センセイを呼んでも返事がない。

「うっ・・・センセイ、いたいよぉ・・」

「うっ・・ひっく」

すると遠くの方から

「中森!」

と叫ぶ声がした。

えっ?センセイ?

夢だよね・・・。

「中森!」

はっきりと聞こえた

センセイだ!

「センセイ!」

「センセイ!」

センセイが目の前まで来てくれた。

「中森!大丈夫か?」

夢じゃない。。。

「セ、センセイ!」

涙が止まらなかった。

「うっ・・・ひっく」

センセイが抱きしめてきた。

「中森!怖い思いさせてごめんな」

胸の中で泣いた。

落ち着くとセンセイは避難する場所を探しに行こうとした。

「いたっ・・・」

「どうした!?」

「足首が痛いんです。」

センセイがわたしに背中を見せた。

「のれ」

「えっ・・重いですから、いいです」

「その足じゃむりだろっ」

素直にセンセイの大きな背中に乗った。

センセイがおんぶしてくれるなんて・・・。

嬉しかった。。。。

「軽いじゃんか」

センセイが優しく笑って見せた。

センセイがいつも笑うとドキッとする。



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