Sweet Life【Sweet Dentist短・中編集】
唇の端から溢れる二人の唾液が、絡み合い茶色の筋を作って流れていくのを、響さんが追いかけた。

そのまま喉を滑る舌に、胸元を肌蹴けられ徐々に思考を奪われていく。

甘いものが大嫌いなあなたが、二つ、三つと、口にしては想いを分かち合うように唇を重ねてくれる。

その事がとても嬉しくて…

途切れていく意識の中で、何度も彼を呼んで涙を流した。


響さん…あなたを愛してる。


あなたがたとえ悪魔でも、あたしはあなたについて行く。


あたしの心《ハート》を全て捧げて、一緒に堕ちるから…


お願い…あたしをずっと離さないでいて。



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