Sweet Life【Sweet Dentist短・中編集】
メープルシロップの甘い香りのするキス…

いつもだったら絶対にありえないキス…

甘くて、優しくて、身体の芯から蕩けそうなキスだったけど、一つ違うことがあることにあたしは気づいた。



――― なんか…凄く熱くない?



「響さん…熱いよ?もしかして熱があるの?」

「千茉莉に熱上げてるよ?」

「何をバカなこと言ってるの?すっごい熱あるんじゃないの?」

分かった、さっき触れられて違和感を感じた理由。

熱かったんだ、触れた手がとても…。

この壊れたテンションは熱のせいなんだ。

甘い物が欲しくなったのも、妙に言動が紳士的なのも全部全部熱のせいなんだ。

「お医者さんへ行こう?」

「そんな事言って誤魔化そうとしてもダメ♪」

「誤魔化しているんじゃなくて、本当に響さん病気なんだってば。」



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