Sweet Life【Sweet Dentist短・中編集】
「先輩のいう好きは、ペットに対する好きと同じでしょう?あたしが先輩に興味を持たない数少ない女の子だから気になっているだけですよ。あたしが好きになったらポイ★でしょう?冗談じゃないですよ。」

「あはは…ペットね。うん、それは少しあるかも…。だって亜希って、すげ~かわいいじゃん。ペットみたいにいつもそばに置いて可愛がってやるよ。」

「ほら、やっぱり、ペットでしょ?いいかげんにして下さい。そんなんで、オネエサマたちに睨まれたらたまりませんよ。ビケトリさん。」

「ビケトリは止めろって…アレは俺たちもゲンナリしてるんだよ。」

「そうなんですか?モテていいじゃないですか。クールで優等生の生徒会長 佐々木龍也先輩と、頭が良くてスポーツも万能なフェミニスト高端暁先輩と、ちょっと不良っぽくてやんちゃなイメージの安原響先輩。…学校で誰もが認める美形トリオですよ。」

「イヤなんだって…。それになんだよその美形って。」

「先輩も成績いいのに美形も知らないんですか?」

「いや、言葉の意味じゃなくって…はあぁぁぁ、どう言ったらわかるかなあ?俺も暁も龍也も、本当に惚れた女以外どうだっていいんだよ。まあ、暁は今、色々事情があって、荒れてるところはあるけど…でも、心に住んでいるのはたった一人なんだ。
俺も惚れてるのは亜希だけなんだよ。何て言ったらわかるんだよ。」

「…わかりません。何度も言いますけど、オネエサマたちに睨まれると怖いんですからっ。もう、かまわないで下さい。」

「何でだよ?俺が護ってやるよ。だから、付き合おうぜ?」

「…ったく、何でそんなに軽々しく付き合おうなんて言えるんですか?買い物に付き合えって言ってるわけじゃあるまいし。」

俺を無視してスタスタと歩いていってしまう亜希。


毎日の事だけど、ホント辛いぜ。


いいかげんわかってくれよな。



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