Sweet Life【Sweet Dentist短・中編集】
「あー、もう黙れ。それからもっと喜べ」
「喜んでるよ。ただ驚いちゃって…。」
「もっとキャーキャー騒ぐかと思ったけど?」
「嬉しくてなんて言っていいのか分からなかったんだもん」
「クス…素直じゃねぇのな。身体は素直なのに…」
グイと引き寄せられて、苦しいほどに抱きしめられると、すぐに熱い唇が降りてくる。
何度も角度を変えて求め合う合間に「寂しかった…」とため息に紛れた小さな声が胸を貫いた。
「千茉莉が足りない…。早く補給しないと死んじまいそう」
「響さ…ん…」
「食事は後でも良いな?」
返事を待たずに降ってくるキスの雨。
触れた部分が次々と熱をおびて、身体の奥底でくすぶっていたものに油を注いでいく。
唇を離れ、首筋を滑る温かい感触が身体に火をつけた。