正反対恋愛
壱章節

転校生

「堆牙(たいが)!」


教室に入りかけた俺は
廊下の向こうからでけぇ声を発して
走ってくるダチに顔を向けた。


「おい!堆牙っ」

「聞こえてるよ」

朝に弱い俺は
どうしても声が低くなる。


「転校生来るって!」

「マジか?」

「大マジだよ!しかも女」

ドンドンと強く
俺の肩を叩くダチの目は
いつもより数倍は輝いている。


「聞いて驚くなよ?」

「何だよ次は」

「しかも…俺等のクラス!!」


Yahoo!と叫びながら
教室に入ったダチにつき
俺も中へ姿を消した。


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