正反対恋愛
「1人で帰れるから」

「昂!!」

「昂くん、いいから」

「昂、人間見た~」


増永の背中を見送る昂と俺等。

…ッチ。
しょうがねぇな。

「いいよ、俺が行くから」

「何で堆牙が!?」

「みんな明日な~」


手を一瞬挙げ、
俺は小走りで小さな背中を追う。


「増永!」

「…な、何で」

「1人は危ねぇから」

「ありがと」


ポッと微笑んだ増永を
直視出きるはずもなく…。

俺はゆっくり歩き出す。


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