正反対恋愛
「堆牙くん、モテるよね」

「何?いきなり」

「噂よく聞くよ?」

「へぇ…どんな?」

「格好いい!…とか」

「ベタだな」


小さくため息を吐き
増永に視線を合わせる。

「学校の王子らしいね?」

「そんなこと誰が?」

「昂も言ってたし、女子も」

「どうだろうな」

「彼女は?」

「んなんいねぇ」


そうだな~…
もう高2になって1ヶ月。

去年の今頃は彼女いたな。
毎日下校一緒にして
デートも数え切れない程した。

それなりに好きだったけど
まさかの転校だったんだよな。
(彼女が)


俺…遠距離でうまく
やっていける自信なくて
最後の日に別れ告げたんだった。



< 28 / 33 >

この作品をシェア

pagetop