正反対恋愛
「恩林、静かにしろ」


昂は気が抜けたように
すっと椅子に腰かけた。

「自己紹介を頼む」

「初めまして、
 増永日向といいます。
 よろしくお願いします」

「増永の席は後ろだ」


センコンが指差す方向は…俺の隣?

確かに空き席がある。


ふと気づいたら
隣には増永の姿があった。

「隣同士よろしくね?」

「…あ、おぅ」

や、やべぇよ!
こいつ間近で見ると
ますます可愛い…。


「日向ちゃん」

「…ど、どうも」


さっそく昂、ナンパかよ。


「俺、昂!よろしく」

「よろしく」


ニコッと微笑むたびに
昂は照れていた。


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