正反対恋愛
門を出てからは
俺と増永は口を開くこともなく
3人の背を追うだけ。


「ここにしよ!安いから」

「昂、覚えときなさいよ」

「女って怖ぇな」

いや、昂?
お前が悪いんだぞ。

そんなこと一切気づいてない昂。


個室に移り、
さっそく熱唱が始まる。


「日向ちゃんも歌えば?」

昂は増永の横から離れない。

「あたしはいいよ」

「そう?歌声聴きたいんだけど」

「音痴だから…」

「音痴とか超可愛いじゃん」


昂の迫力に押され気味の増永を
女子2人…俺さえも助けない。


< 9 / 33 >

この作品をシェア

pagetop