パラレルワールド
部屋にあがると、楽の部屋に明かりがついてる。
何してるのかな……
窓あけろー
「なんかボール投げてみたりしよっかな?」
そこらへんにあったスーパーボールをなげようと振りかぶったら窓が開いた。
「何してだお前」
「うえっ!?い、いや何も」
「…」
沈黙!!!!!!!
「トマト…ありがとね」
「別に。お前はくわねーじゃん」
「食べた…よ」
楽は目をまるくしてこっちを見た。
「や、やっぱ野菜って無理!って感じだっ…た」
アタシなにいってんの!?
おいしかったじゃん!ばかアタシ……
「てっ、てかアタシなんかよりさ!あの野菜大好き☆プリティガールにあげたほうが何倍もいいよ!アタシは一生野菜なんか……」
ああ、またアタシ…あの女の話になると口が止まらない。
楽は不機嫌な顔になってる。
「そうだな」
窓を閉めた楽。
「あ……………」
視界がにじむ。
こんな事言うはずじゃなかったのに。
なんで?
いつもアタシって……素直じゃなかった。
楽はいつもアタシのためにイロイロしてくれてた。
なのに……