パラレルワールド
朝の目覚めは最悪。
「いってきます…」
歩いていると目の前には楽がいた。
どうしよう、謝りたい………。
そう思ったが……
「楽先輩!」
げっ野菜女!楽の腕にくっつくが楽はそれをはがす。
まるで恋人だなー…
生徒達がたくさん通る道でふたりは恋人にしかみえない。
「これ、やるよ。野菜好きだろ」
楽の声が聞こえた。
野菜女に…トマトがはいった袋を渡した楽。
きゃーっと可愛い声をあげる野菜女。
…………ズキン。
いつも……アタシにくれてたのに。
アタシはふたりの間にとびこんだ。
「な、なに!?」
野菜女が驚く。
トマトがはいった袋を無理矢理うばった。
「おいっ奈々…っ」
トマトをとりだして、私は口にふくんだ。
「ちょっちょっとー!?」
野菜女が袋を取り返そうと引っ張るが私は渡さない。
「いや…っ!!!これはアタシのなの…………っ楽が……選んでくれる………っ」
ほんとに格好悪い。
泣きながら何いってるかわかんないし。
いってることも目茶苦茶……
「アンタ野菜嫌いなくせに…っ!!」
「嫌いだよ…っ楽が大好きなものだから……っ!!野菜なんて嫌い〜〜〜おいしいけど嫌い〜〜」
まるで子供みたいにわめいた。
みんなみてる……
最悪だ………
楽だって絶対ひいてる。