童貞男子!?~正反対な二人のﾋﾟｭｱ恋~

「遼くんが、わかんないよ。」



わかんない・・・・・?






「やっと、近づいたって。

もうすぐで、手が届くって・・・・



そう思った途端に、またどこかへ行っちゃう。」




ぼろぼろと大粒の涙をこぼして俺を見つめる。






「あたしの方が傷ついた。

愛美ちゃんが、彼女なのかな?って。



でも、それを聞くこともできないし。

だから・・・なにも言わずに通り過ぎたの。



そうすることしかできなかったの。






ホントは、
ホントは・・・・

あの場から遼くんを連れ出したかった!!

『あたしの隣にいて』って。
『あたしのそばで笑ってて』って。
『他の子なんて見ないで』って。


そう言いたかった・・・・。」