恋と清涼感
「…いや、いたんだけど、…俺の話聞いてくれないかな?」

「ごめん忙しいんだ私。さっき急用だって言ったでしょ?」

この場を後にしようとした時、私の肩が捕まれ、足を止められた。

「待ってくれ、マコっち…!」

「えっ、…な、なに?」

「…確かに俺は運動部じゃないよ。だから…俺は来月の学年マラソンで1位を取るよ!もし1位を取れ…」

「本当っ!?スゴイじゃない!」

「あっ、あぁ、だからさ1位を取っ…」

「じゃあこれから毎日走り込みだね、私応援してるから!…って急がないと3年生全員帰っちゃう、じゃあね五十嵐くん!」

私は急いで情報収集に向かった。

それにしても中学からマラソンの順位が半分より下の五十嵐くんがマラソンで1位を目標にしてるなんて、中学からのよしみだし全力で応援してあげるかな。





「…だから…マコっち…俺の彼女に……って言おうとしたのになぁ……」





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