"code = choice"

 僕をにらみ付ける彼女に対し、自分がやったことことを全て話す。自分がいかにファンであるかということ。そして、シークレットブログが読みたくてパスワードを盗んだことを。

「ふうん。何かウソ臭い話しだけど、まあ一応、話しのつじつまは合ってる気はするわね」

 床に正座した僕を、腕を組んで見下ろす瀬戸 麻美。男勝りで気が強く、口より先に手が出る性格のアリサは、素で演じていたんだ。

「まあ、仕方ないから、今回のところはこれで許してあげる。直ぐにシークレットは削除したし、これ以上の影響はないでしょ」

 「ふう」と、僕は深いため息を吐く。やっと解放される。

「じゃあ、住所と名前、電話番号。それと学校名も」
「は?」
「は?じゃないわよ。完全に信じたわけじゃないのよ。次に何かやったら、警察に突き出すから」

 何だそれ?
 全然、許されてないじゃないか。と言うか、犯人だと決めつけているとしか思えないんだけど。マジで悪夢だ・・・

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