"code = choice"
昼休憩。僕はいつものように昼食のパンを買うため、1階に下りて体育館の横にある学食に向かう。
渡り廊下を歩いている時、ポケットの中で不意にスマートフォンがバイブレーション。このリズムはメールではなく、電話の着信だ。
相手を確認するが、アドレス帳に登録されていない電話番号で誰だか分からない。相手が分からない時は電話に出ることはしないが、10回コールしては繰り返し鳴るので、4度目に耐えきれなくなった。
「もしもし?」
「もしもし、じゃないわよ!!
昼休みでしょ。いったい何回鳴らしたと思ってるのよ!!」
この傍若無人な物言いと、アリサ声は、瀬戸 麻美だ。
心拍数が上がり、呼吸が苦しくなってくる。ヤバイ・・・これは瀬戸 麻美から電話が掛かってきたことに対する喜びではなく、明らかに身の危険を感じた時の反応だ。
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