オレの『いつもの軽い致命傷』
オレは深々と吸い込んだケムリを、

ぼんやり見上げた空に向かって吐き出す。


 駅から自宅へと向かうまばらな人波の中。

オレは空を見上げた姿勢のまま、

後頭部への攻撃を受けてつんのめる。


何が何だか分からないまま反射的に振り返り、

そこに彼女の姿を見つける。


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