オレの『いつもの軽い致命傷』
いっぱい、ホントは言いたいことを、閉じ込める。

どこにもこぼれていけない、

かわいそうな、オレのココロ。


「オレが今まで通りじゃなかった事なんてあったか?」

 無かったハズだ。

洋に、

幼なじみである事以上の、

何かを望んだ事すらない。

洋は、真剣にそれを、考えてみたようだ。

少しして、

「――無いね。

ごめん。

今まで通りじゃなかったのはあたしの方だ」

 電車が、走り出す。

プラットホームが置き去りになる。


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