【完】あたしとお兄ちゃん〜秘密の関係!?〜
返事より先に赤くなるあたしの顔。
「あら! そうなの? その服に合うバッグかぁ。ちょっと待っててね」
そう言って、すぐ探しに行ってくれた。
持って来てくれたのは、ラタンのコロンとした小ぶりのバッグ。
入り口が巾着みたいになってて可愛い。
「どう?」
鏡の前で合わせる。
うん、ぴったりだ。
「これ、借りていい?」
「もちろん」
そう微笑むお母さんはなんだか嬉しそう?
それから、夕飯を食べて、
なぜかお母さんも一緒にメイクの練習をした。
「彼氏なの?」
「違うよ」
「好きな子?」
「……わかんない」
そんな会話を交わす。
本当に、わかんないんだもん。