【完】あたしとお兄ちゃん〜秘密の関係!?〜

 何度か電話しても繋がらないし……。

 どんどん暗くなってくるし。
 あたしは少し泣きそうだった。

 ブブブッ

「わ!」

 着メロと共に震える握りしめた携帯。
 相手はお兄ちゃん!

 助けて〜!
 飛び付くように電話に出た。

『チィ。もしかして……まだ迷ってる?』

 少し呆れた冷ややかな声。
 いつもは耳に痛いけど、こんな時は優しく聞こえるから不思議。
 
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