【完】あたしとお兄ちゃん〜秘密の関係!?〜
お兄ちゃんと変わらないくらい長身。カールの効いた色素の抜けた髪。くっきりと二重の瞳。高くスッと通った鼻の頭が少し丸くて親しみがもてる。厚目のぽってりとした唇が印象的だった。
黙っていれば、どこかのタレントや俳優か見紛うような華やかな顔立ち。
ここの大学はなんですか?
タレント養成所かなんか!?
それともこの人たちが例外なのか……さっきのリツさんもそうだけど、 美人や美形男子どんだけいるの?
「……妹。崇、もう帰っていいから。ありがと」
妹でも引くくらい明らかに不機嫌なオーラで、眉間に皺を寄せて、あっさり切るように言い放つ。
「おいおい、手伝わせといてそりゃないんじゃない?」
タカシと呼ばれた人は空気が読めないタイプなのか、睨んでるお兄ちゃんを無視してにこやかにどんどん近づいて来る。