【完】あたしとお兄ちゃん〜秘密の関係!?〜
泣き虫の朝
どんなことがあろうと、朝日は必ず昇る――。
PiPiPiPiPi
遠から聞こえる甲高い機械音。目覚まし!? あ、朝!
パチっと目を開こうとしたけど……開かない!? それにまぶたが異様に重い! 明らかに……腫れてる。きっと今までの人生の中で一番腫れてるに違いない。
恐る恐る手鏡を取り出して覗いた。
「ぎゃーー!」
家中に響き渡るあたしの悲鳴。
「なんだなんだ!? どうした〜!? チィちゃん!?」
隣の部屋のお父さんが心配してドアから顔を出す。
「うわぁ! なんだ!? その顔!?」
愛娘の変貌に目をまん丸にして驚く父。
「なになに〜? ブッ!」
その後ろから覗いて吹き出す失礼な母。
「千衣子の顔、面白すぎ〜」
体をくの字に曲げて腹を抱えてる。思春期の娘を何だと思ってるの? 笑いすぎだよ。