【完】あたしとお兄ちゃん〜秘密の関係!?〜

 潤んだ細い視界から見上げる空は光がキラキラと揺れて綺麗。初秋の風が腫れたまぶたと鼻頭の上をひんやりと撫でていく。
 
 二人のお陰で、その日学校が終わる頃には気持ちが少し落ち着いていた。

 放課後はそそくさと教室を出て、お母さんに言われた通り真っ直ぐ家へと自転車を走らせた。

 玄関を開けてすぐに並ぶ靴をチェックするのが最近の習慣になってる。

 お兄ちゃんの靴は今日も無い。

 残念なようなホッとしたような微妙な気持ち。

「ただいま〜」

「おかえり。ちょっと手伝って〜」

「はーい」

 部屋で簡単に着替えてキッチンへ。

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