【完】あたしとお兄ちゃん〜秘密の関係!?〜
いつもは適当に結んでるミディアムヘアーを今日は緩やかにアップしていてその首筋から香水の甘い匂い。
ドキッとした。化粧も丁寧でいつもは数ミリも感じない大人の色気を纏ってる。
「こんなおめかししてどこ行くの?」
「あらぁ。忘れちゃってる〜。この日がなければあんた産まれて来なかったのよ〜!」
年甲斐もなく少女のように頬を膨らます母。
え?
『この日』?
「ああっ。付き合った記念日?」
だったかプロポーズ記念日だったか。
お父さんはお母さんと付き合う時にプロポーズしたらしい。結局それが実現するまでにはもう少しかかってるんだけど。