【完】あたしとお兄ちゃん〜秘密の関係!?〜

 それが本音だった。

 いくら近くにいても、
 現実的に手の届かない相手。

 それが、
 あたしのお兄ちゃん。

 高嶺の花。
 理想を越えてる。
 しかも家族。

 指をくわえて見てるだけなら

 等身大で付き合える相手を見つける方がいい。

「居るよ〜」
「いるいる」

 まったく根拠の無い二人の励ましを聞き流しながら、

 お菓子を口にほうり込んで、ため息混じりに辺りを見回す。

 そこへ笑顔ではしゃぐ長谷川くんが目に飛び込んできた。

< 26 / 370 >

この作品をシェア

pagetop