【完】あたしとお兄ちゃん〜秘密の関係!?〜
お兄ちゃんの目が真剣な色に変わるのを見た。聞き返すトーンの低い声に慌ててしまう。
「違っ! 襲われたって訳じゃなくて」
誤解を解かなくちゃっ!
「ただ、少し強引に、キスされて……」
濃厚なファーストキスを思い出してまた沸き上がる羞恥心。そんなあたしをじっと見つめる二つの瞳に追い詰めれたような気持ちになる。
「……そのあと、別れ話になって……」
まさにその「原因」を目の前に説明するのはなんとも言い辛い。
「別れ話って……なんで?」
驚きながらも理解出来ない表情のお兄ちゃん。
まだ付き合ったばっかりだし驚くよね。はっきりと言われた訳じゃないけど分かる。あたし達はきっともう元には戻らない。