【完】あたしとお兄ちゃん〜秘密の関係!?〜

 目の前の美形男子が醸し出す幻想的な雰囲気に、あたしは完全に飲まれていた。

「別れたアイツは違ったのかな?」

 少し、意地悪な響きを感じる。

「あたしは――」

 いっそ、言ってしまった方が楽になるんじゃないか。あっさりここで散って終えばまた明日からはただの兄妹に戻れる――ハズ。

 初めてあったあの日からあたしの心は囚われたままだから。目の前のこのフェロモン王子に。

 あぁ、こう考えると血は争えない。一目惚れは遺伝するのかな?


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