【完】あたしとお兄ちゃん〜秘密の関係!?〜
あたしもちゃんと話したかった。出来れば以前のように気軽に喋ったりできるクラスメイトに戻りたかったから。
今日一日目も合わなかったから、嫌われてしまったんだと思ってた。だから、話せるのは嬉しいん、だけど――。
ただ、なんで、今?
このタイミング?
たった今、告白しようとしてたせいかあたしはすごく動揺していた。
「あぁ、うん」
何も考えず長谷川くんに歩み寄ろうとすると、ぎゅっと引き留めるように手を引かれる。
「あの……」
驚いてお兄ちゃんを見上げる。が、あたしとは目も合わずお兄ちゃんはまっすぐ長谷川くんを見ていた。