【完】あたしとお兄ちゃん〜秘密の関係!?〜
リビングを覗くと無造作に投げ出された長い脚が見えた。少し緊張しながら少し間を空けて隣に座る。
家族の距離。
横目で様子を伺う。何かを考えてるような表情で宙を見てる。やっぱり不機嫌そう。
話しかけるタイミングが分からず黙り込む。何でこんなことになったのかよく分からなかった。
「……チィは、アイツに付いていきたかったの?」
質問の意味がよくわからない。少し考えてから答える。
「だって、わざわざ来てくれた訳だし……」
「わざわざ来てくれたら誰にでも付いてくの? こんな時間の真っ暗闇の中でも?」
「違うよ。長谷川くんだから――」
「へぇ。昨日襲われたばっかりなのに信用されてるんだな長谷川くんは」