【完】あたしとお兄ちゃん〜秘密の関係!?〜
「無理ならそう言って。チィが幸せじゃなきゃ、意味ない」
初めて見た迷いや不安を含んだ瞳の色。弱気な声に胸が軋んだ。
「無理じゃない! 待ってる! 二年でも、五年でも、十年でも!!」
音が出るほど大きく左右に首を振る。勢いよく答えると、目の前の形のいい唇が吹き出した。
「ぷっ。仔犬みたい」
い、犬!?
ひどくない!?
「……でも、俺がそんなに耐えれそうに、ない」
艶やかに色気立つ二つの瞳に吸い込まれそう。そしてまた優しいキスが降ってきた。
「お兄ちゃん……」
キスの余韻に浸って呟くと
「『お兄ちゃん』は止めようか? ま、兄妹プレイみたいでいいけど」
妖艶に微笑む。お兄ちゃんに動揺する。