【完】あたしとお兄ちゃん〜秘密の関係!?〜
傷心のまま、ふらふら走ってると向かい側から男子が走ってきた。
「わ、もう男子の折り返し?」
確か男子はあたしたちより距離も長いはずなのに。どんだけ早いんだ?
その中にツンツン立った茶色い髪を見つけて、反射的に慌てる心臓。
結局、長谷川くんとはちゃんと一度もきちんと話し合わないまま。クラスメイトとして当たり障りない会話を交わす程度。
「長谷川くん、最近なんか男っぽくなったよね〜。周りの女子もよく騒いでるし。チィと別れて正解だったんじゃない?」
一言多い由真に少し複雑な気持ちになりながら、小さくなっていく長谷川くんの背中を見送った。
そんなグダグダな中。二人とも何とか完走。上位三位までがメダル、六位までが賞状を授与された。