【完】あたしとお兄ちゃん〜秘密の関係!?〜
「え……?」
なんで?
あたし何か変なこと言った?
動揺しながらもお兄ちゃんを見つめ返す。
「チィは、俺のこと何だと思ってる?」
「何って……」
答えられない自分に戸惑う。お兄ちゃん? 従兄? 家族? それとも……。それは今、あたしが一番知りたいことだった。
「教えてあげる」
同じような言葉なのに、さっきとはまったく違う響きと熱を持って耳に届く。
「――っきゃ」
軽々と持ち上げられた体が降ろされて柔らかい物に包まれる。そこはベッドの上だった。
覆い被さるお兄ちゃんの体。状況を理解できないまま硬直状態のあたしの意識と心臓。
「勉強は後で。まずは――」
その上に降り注いできた言葉が更に追い討ちをかけたのだった。
「子作りしようか?」