【完】あたしとお兄ちゃん〜秘密の関係!?〜

 突然しゃくりあげる声が聞こえて、驚いて見ると号泣してるお母さん。

「……秀哉を半ば強引に『家族』に仲間入りさせたのは私だから……ずっと気にしてたの。秀哉の運命を変えてしまったような気がして……」

 ゆっくりこっちに目を向ける。淵の赤い。慈愛に満ちた瞳。お母さんのお節介は責任感の強さからだって前にお父さんが言っていた。

「もう二人とも立派な大人ね。私は……あなたたちの幸せを応援するわ」

 涙もろい母の目からさらに大粒の涙。そして、本当に嬉しそうに笑ったんだ。
 鼻頭がツンと痛む。泣きすぎだよお母さん……。

「でも、やっぱりなぁ……少し早すぎないかぁ?」

「あなた。人のこと言えないでしょ?」

 拗ねたように小さく本音を漏らすお父さんにお母さんが素早く突っ込む。

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