【完】あたしとお兄ちゃん〜秘密の関係!?〜

「いや、俺、ちょっと保健室連れていきます。先生に言っといてもらえますか?」

 そう言うとすぐ、
 長谷川くんはあたしの鞄を持って、

 捻った足の方の腕を自分の首に回した。

「立てる?」

「う、うん。なんとか」

 肩を貸してもらってぴょこぴょこ歩く。

 背中に野次馬の視線を感じなくなったとき、

 やっと、

「ありがとう、長谷川くん」
 心を込めて、伝えた。

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