【完】あたしとお兄ちゃん〜秘密の関係!?〜

「俺に言うより、後で叔父さんや叔母さんにちゃんと説明したほうがいい。ついこないだ事故ったばっかだし、すごく心配してたから」

「うん……後でちゃんと話すよ」

 入学してすぐの接触事故。

 あの時はトラックのドライバーの人と一応病院に行って、そこで連絡して、
 お兄ちゃんがすぐに来てくれた。

 もちろん、後でお父さんも来たけど。

 あんなに慌てたお兄ちゃんを見たのは初めてだったな――。

「お兄ちゃんも、心配した?」
 
「……心配じゃなかったら、家の前でわざわざ待ってたりしないし」

 そ、そうですよね……。
「ごめん」

「悪いと思うなら、今度からちゃんと携帯くらい持ち歩くように」

「うん、……本当、ごめんなさい」

 あたしの部屋の戸をあけながら頭上からまた小さなため息。

 怒ってるかなぁ? 呆れられてるよね〜。
 毎度毎度。
 手のかかる妹で。

「降ろすよ」

 部屋に着いて、ベッドに降ろされる。

< 55 / 370 >

この作品をシェア

pagetop