【完】あたしとお兄ちゃん〜秘密の関係!?〜
「え?」
「須田もモテるだろ?」
「えー!? またまた」
笑って返そうとするあたしを、長谷川くんの瞳が捉える。
「自覚ないの?」
どきんっ!
お兄ちゃんが時々魅せる、動けなくなるあの瞳を思い出す。
一緒だ――。
いつの間にかもう校門の手前まで来ていた。
息苦しくなって違う話題を探す。
「あ、昨日のお礼何がいい? お菓子とか……。高い物は無理だけど」
空気を変えたくて冗談めかして聞いた。
クッキーでも焼こうかな。
そんなささやかなお礼を考えてたんだけど――。
「じゃあ、さ。今度の休みに買い物に付き合ってくれる。とか、どお?」