27歳フリーター・カラオケ屋でバイト

俺と唯一の先輩



「ちょっと野々村くん、唐揚げの発注忘れてないー?」


コンビニから帰ってくるなり事務所から貫禄十分に登場したのは、ここで唯一の先輩のアユミちゃん

つっても22歳

俺を「のっくん」でなく名字で呼ぶのもこの人だけだ

見た目小柄でオネエで脚が制服のスカートに映えて
そりゃーもう、言うことナシにかなりタイプだ
・・・見た目は


「あー、すんません。忘れてたっすね」

どうやら発注ミスして欠品になったらしい



「え―――?!なにそれ!なんで見落とすわけ?!唐揚げだよ?!週末集中的にオーダー出た時にシフト入ってたよね?あと2食って言ったよね?」

「あー。言ってましたねー、すんません。」

仕事は神の域で俊敏且つ正確で、年下ながら尊敬だけど


なんつっても口うるさい
説教は激しく長い

押しも押されもしない不動の女帝だ


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