世界で1番アイシテル
「付き合っていくよ?」
正直に答えた。
翼の顔、見れないや…。
「っ!なんでっ」
「……だって」
「だって……?」
辛そうにタオルを握る翼を見て
胸が苦しくなる。
あたしの為に
そんな顔しないで?
翼は笑ってる顔が1番だよ…?
いつもみたいに
あたしを笑顔にして?
「遊夏を、信じたいの…。
中学の時がそうでも
今がそうとは
限らないでしょう?
だから……」
ダメ、泣きそう……。
ほんとはこんな事言ってても
怖いよ……。
ギュッ……!
「え、翼……?」
突然翼があたしを包む。
「無理……すんなよ……。」
「無理、なんか……っ
「そんな事言うなら笑えよ……!
何、泣きそうな顔してんだよ…。」
ああ……、翼には
やっぱり何もかも
お見通しなんだね。
「遊夏のこと
好きじゃないんだろ?」
「………好き、だよ。」
ズキズキ心が痛む。
「そーゆ好きじゃねえ。」
「じゃあ、どーゆう好きなの?
好きに違いなんてあるの…?」
「…………。」
かわいくない言い方…。
そんなことわかってる。
けどね?これがあたしの
精一杯の強がりなの。
そのくらい許してよ。