君に幸せの唄を奏でよう。
「どうした?」
「文化祭のライブとオーディションの曲数は、決まってるんすか?」
亮太が、鈴木先生に質問した。
「悪い。言い忘れてたな。ライブは3曲で、オーディションは1~2曲だ」
…という事は、最低5曲は用意しなくちゃいけないわけか。
「分かりました。ありがとうございます」
亮太は、お礼を言った。
「先生、後もう一つだけ…オーディションって、何組ぐらいが受かるんですか?」
浩ちゃんが、鈴木先生に質問した。
「まぁ、オーディションって言っても、ライブに出してもいいか判断する為なんだ」
そっか。学校側は、ちゃんと審査してくれるんだ。
「ありがとうございます」
浩ちゃんは、先生にお礼を言った。
「お前ら、頑張れよ。楽しみにしてるからな」
「「「「はい!」」」」
あたし的には、先生の言葉が純粋に嬉しかった。
「よし、それでいい。じゃあ、帰ってもいいぞ。だけど…」
だけど?
「この前みたいにケガはするなよ」
先生は、亮太と浩ちゃんを見ながら言った。
この前の件は、鈴木先生が居てくれたお陰で、厳しい処分にはならなかった。
「「はい」」
2人は、返事をした。
「よし。じゃあ、また夏休み明けな」
先生は、笑顔で言ってきた。
「はい、頑張ります」
あたし達は、教室を出た。