君に幸せの唄を奏でよう。



「そうだな。だけど、他の奴らと同じになると思うぞ?」


確かに…。亮太の言う通り。


「じゃあ、ちょっとアレンジするのは?」


浩ちゃんが、提案した。


「さすが、浩ちゃん!いい考えだわ!」


「いいな!それ!」


これだったら、普通にライブを聴いてもらうよりも、アレンジして皆に聴いてもらえる方がいい。


「じゃあ、その方針で。問題は選曲よね…」


「やっぱ、POP系だな。オリジナルもそれがいいと思う」


「そうだね。じゃあ、どっちの曲を演奏する?」


浩ちゃんが、佳奈と亮太に聞いた。


「私は、亮太くんの曲がいいと思うの。私の曲は、恋愛系だから」


言われてみれば、佳奈の曲は恋愛系が多いかも。


「確かに。相原には悪いけど、今回は亮太の曲の方がいいと思う」


浩ちゃんが言った。


でも、佳奈に悪いな…。何かないかな…。


「そうだ!10月のライブは、佳奈の曲を3曲にして亮太の曲を1曲にするのはどう?」


そうすれば、ライブの時には佳奈の曲をたくさん聴いてもらえる。


「で、でも!亮太くんに悪いよ…」


佳奈が、申し訳なさそうに言ってきた。


「いや、俺は唄の案に賛成だ」


「僕も」


亮太と浩ちゃんも賛成した。


「…分かった。私、頑張ね!」


佳奈が、気合いを入れながら言った。


「よし。後は、ライブの曲だけよね」


「あのさ、俺思ったんだけど、まだ日もあるから各自で曲の候補を出して、皆で決めるのはどうだ?」


亮太が、提案してきて。


確かに、その方法なら4人で分担するから効率がいい。


「いいアイデアだわ!」


「確かに。その方法にすれば、8月のライブの練習には影響がでない」


「うん。私もその方法がいいと思う」


あたし達は、亮太の案に賛成した。


「よし。昼食も食べたことだし、浩ちゃんの家に行こっか」


あたし達は、浩ちゃんの家に向かった。


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