君に幸せの唄を奏でよう。
「ぶっ」
突然、先輩が吹き出した。あたしは、訳が分からず唖然と先輩を眺める。
「やっぱ、高橋ちゃんの“そういう所”いいな」
「え?」
先輩の言っている意味が理解できず、首を傾げる。
そんなあたしを見て、先輩は楽しそうに小さく笑う。今まで見たことのない表情に、戸惑ってしまう。
「今から遊ぼう」
「はい?!」
いやいや、どう考えたってそんな流れじゃなかったでしょ!てか、あたし、かなり言いましたよねッ?!どんだけ、ポジティブなんですかッ?!
「あたしの話を聞いてましたか?!」
思わず、先輩に尋ねてしまった。先輩は、目を細めニコニコとした笑顔を向ける。
「聞いてたよ。だからこそ、言ってるんだよ?
本当に、あの時から何も変わってないね。やっぱり、俺と付き合わない?」
先輩の言葉を聞き、怒りを感じてが眉根が下がる。
「またそうやって、あたしをからかうのやめてくれませんか?他を当たって下さい」
さっきよりも、きつく先輩を睨み付ける。先輩の考えている事は知りたくないけど、今だけは知りたい。先輩は謎すぎる。
「ぶっ」
またしても、先輩はあたしの発言を聞いて吹き出す。
この人、あたしをバカにしてるッ!一体何をしたいの?!
「やっぱ、高橋ちゃんは最高だな」
「え?」
先輩の意味不明な発言に声を上げる。