信じてるから。
―帰り道[河原]

「俺、こっちだから。」

安田が笑みを浮かべてマナに言う。

「安田君また明日ー」

「おう。信也もなぁー」

「あぁ…また明日。」



「しんやぁ…何かボーっとしてない?」

「そうかぁ?」

「ねぇねぇ…信也ってさぁ」

「何?」

「童貞?」

「ぶっ…馬鹿か!?」

「なんで~それくらい良いじゃん!」

「……お前は…?」

「私?あぁ…うん処女だけど」

「俺も童貞。」

「なんかさぁ信也は一生童貞を貫くとか思ってそう。」

「うーん…わかんねぇ…実際そうかもなぁ」

沈黙…マナは自分で聞いといて黙りやがった。

「しんやぁ」

「なんだよ」

「私さぁ…好きな人ができた。」

「はっ?!」

「頭よくて背が高いの。優しくて、スポーツ万能でいつもニコニコしてる」

ヤバい。

今、俺が考えているのは
マナが言った事が俺に〝当てはまる〟こと

俺もマナも期末テストでは五位いないに入った。

俺は160センチ身長があり、マナより20センチ高い。

俺だって友達には男女問わず優しい。

スポーツはサッカーと野球。バスケにテニスに水泳だってできる。

ニコニコは微妙だけど…

しばらく沈黙した。

ヤバい。

俺は恋愛なんて嫌いだ



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