赤点彼女【短編】
くそっ。
何だったんだあの勉強時間は。
こんな点とるんだったら初めから勉強なんてしないでゲームでもしてればよかった。
なんつー無駄な時間をつかったんだ。
頭ん中はそんなダメ人間思考で一杯で、ただただ悔やむしか出来ない。
さくら……怒るかな。
抱えた頭が上がらない。
『頭の悪い彼氏なんかいらないっ』とか言われたらどうすりゃいいんだ。
さくらに捨てられたら生きてけねえよ。
何か上手い口実を作らないと。
こうして俺はない頭をフルに活用し、
残された時間一杯に綺麗な嘘を考えた。