『あなた』へ
それよりも前に彼は自分の家族について話してくれた。



母親は小さい頃に亡くし、自分が小学生のときに父親は再婚。



その実の父親は母親に暴力を振るっていた。



それが許せなくて自分は絶対に女性に手はあげないんだと語ってくれた。














所詮、カエルの子はカエルか・・・















また、母親を守るために高校に入ってボクシングを習いはじめた彼は、母親が殴られている場面に遭遇した時に父親を思い切り殴ったら母親になんてことするのと怒られたと言っていた。



連れ子で血は繋がっていないお兄さんを数年前事故で亡くし、父親はお兄さんのことを宗教に入っていないからあんなことになるんだと罵ったらしい。



そんな父と喧嘩ばかりで家を出たらしい。



あぁ、そうゆうことか。



環境が複雑で彼がこうなったのがなんだか解る気もする。



だから?



だからといって彼がしたことが決して許されることではない。



少なくとも私は許せない。



許せるはずがない。
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