『あなた』へ
『・・・嘘でしょ?ほんと止めてよ・・・』



私は後ずさりしながら震えた。



彼の手には包丁が握られていた。


首を捕まれ馬乗りになり包丁を振りかざした。



(私死ぬんだ・・・)



そう思うと何も抵抗しなかった。



包丁は思い切り私の顔の横に突き刺さった。







『もう生きていてもしょうがない俺が死ぬよ』



彼はいきなり自分に包丁を向け自殺を図ろうとした。




『止めて!!私が悪いんだから』



私は泣きじゃくり必死で止めた。



『殺せないし自分で死ぬこともできない、どうすればいいんだよ・・・』




ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい



ごめんなさい。
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