『あなた』へ
『別に、大丈夫です』



私が言ったそれは、立件はしないということだった。



私は冷静な判断なんか出来る状況じゃなかった。



私の知ってる人を・・・

仮にも恋人を・・・




そんな風に思う人がどれだけいるだろう。


目の前にDVの事実があっても、警察がいても何もできないのだから、ましてや家でDVを受けている人が警察署へ行って助けを求めるなんて誰ができるだろう。




ずるい、暴力は、ずるい。




恐怖で人を支配し何が正しくて何が間違っているかわからなくしてしまう。




だから誰かが助けてあげなければいけない。



そして被害者は誰かに助けを求めるという勇気を持たなければいけない。



『あなた』は独りじゃないから。

< 7 / 64 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop