《完》極上☆SWEETS!!② 〜蜜色の凱旋門〜
「人を味オンチか貧乏人みたいに
言うな

忙しいときのメシに気を使って
ねーだけだろ。

味の良し悪しくらいわかるっての」


そんなこんなでくだらない言い
合いをしてるうちに、食前酒や
前菜が運ばれてきて。


とりあえず乾杯して、あたし達は
食事を始める。



ちょうどいいペースで運ばれて
くる、それぞれのメニュー。



料理は、前菜からメインまで、
どれもかなりおいしかった。


素材がいいのはもちろん、フレ
ンチは食べ慣れてるあたしでも、
時々『へぇっ』ってビックリ
しちゃうような本格的な味つけ。


それでいて、日本人に親しみ
やすいアレンジもいっぱいされてて。


「――さすが、人気店だけは
あるな」


爽介の感想に、あたしも同感。


「まぁでも、問題はデザート
だけどね」


これだけの料理の後に出てくる
デザートだったら、かなりの
高レベルな予感がするけど。


不安を掻き消すように強がって
言ったら、狙ったようなタイ
ミングで、デザートのお皿が
運ばれてきた。
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